めまいに悩む人にとって史上最適な映画かもしれない「ラストミッション」

「ラストミッション」という映画を観ました。

2014年の、さほどヒットもしなかった作品なので、あらすじも書いてしまいます。

読みすすめる方は、その旨ご承知おきください。

 

 

1.あらすじ(適宜、読み飛ばしてください)

ケビン・コスナー演じる主人公イーサンは、余命数ヵ月のCIAエージェント。

エージェントの仕事をしている間、家族、特に一人娘のゾーイをひとりにしてきた。その反省と、ゾーイへの愛をふたたび育むため、残りの人生を、家族と過ごすためにパリに買ってきた。

エージェントの仕事を、足を洗い、家族との時間を大事にしようと考えていたが、なにせ命の残りがわずか。

そんなところに、同じCIAエージェントの美女、ヴィヴィから、最後のミッション(仕事)をオファーしてきた。

その報酬は、自分の病気が治るかもしれない薬(開発中の試薬)。

悩むが、余命を長くし、家族との時間を大事にしたい気持ちを優先し、ミッションを引き受ける。

簡単に始末できそう、と考えていたミッションだが、最後にどんでん返し。

一人娘ゾーイの彼氏の親に招待されたパーティー。殺すべき標的が彼氏の父親のパートナーだった。

 

娘も妻も助け、標的を殺さなければならない。

その仕事をクリアし、街から遠く離れたところに移ったイーサン家族。

そのイーサンのもとに、ヴィヴィから贈り物が届く。

 

2.作中に感じたいろいろ

(1)年老いたエージェントの、年齢なりの演出

「年老いた」という表現は行き過ぎかもしれませんが、ケビン・コスナー演じるイーサンは作中、エージェントをもう辞めよう(&余命いくばくもない病気)という年齢。

コスナーの実年齢も、当時59〜60歳。日本の一般的な企業では定年を迎える年齢。

そんなエージェントにフィットした、体力がしょぼくてもこなせるアクション。

 

自転車とガスマスクを起用に使いこなし、2台の車への襲撃。

武闘で倒すシーンはスマートに省略し、「この年齢になっても相変わらず強いエージェント」という編集。

自転車をモチーフにした、バイオレンスと哀愁の見事な演出。

 

(2)かっこいいコスナー

年老いたとはいえ、かっこいい。

カジュアルな服装を好み、スーツは着たくないけど、どちらの衣装でも映えるコスナー。

無精髭がかっこよさを引き立てる。

 

(3)娘を抱き上げるシーン、寿司を箸で食べるなど

イーサンが、最愛の娘ゾーイを抱き上げるシーン(お嬢様抱っこ)は、コスナーの「ボディーガード」のオマージュ?

イーサンが、エッフェル塔(東京タワー?)のふもとで、箸で寿司を食べるシーンは、日本が好きらしいと聞くコスナーのことを思い出し、日本の我々はうれしく思ったりします。

なんか、笑ける。

 

(4)バタ臭いストーリー

ストーリーは、バタ臭いんですよね。

ハッピーエンドだし、冷酷な主人公は家族愛を大事にしている。

そんな主人公を、ヴィヴィは愛していたというラストシーン。エージェントという冷酷な仕事でもそんな安易な感情推移なんかい!とツッコミたくなり。

 

「日本人」だから、というわけではないけど、大団円、バタ臭いというストーリー展開は、年取った私も、ヒヤヒヤしながらもホッとするんですよねぇ。

 

リュック・ベッソンなんですけど、そういう点はどうかな?と感じた人は、この作品に低い評価をしたのかも。

カーアクションはありますよ。

 

 

3.史上最適な理由

 

いろいろ書いてきましたが、この映画が、私にとって史上最適な理由は、1つだけです。

それは、劇中のめまいの演出です。

 

イーサンは余命短い、という設定。

「悪性膠芽腫」(あくせいこうがしゅ)という病名、残りは3〜5ヵ月という設定です。

 

この病気で、イーサンに出る症状はめまい。

ストーリーの要所、特にアクションシーンにめまいが発症し、イーサンは窮地に立ちます。

結局は救われるんだけど、そのめまいのシーンがとてもリアルなんです。

リアルというのは、私が経験するめまいの症状が起きたときの感覚にピッタリなんです。

 

 

めまいという病気、症状は、経験してない人にとってはわかりにくいものです。

それが映像化されたのは、うれしい。

めまいを人に説明するのに苦労するめまい症の人間は、人に説明するのに苦労するので、うれしいんです。

 

特に、この映画を観ていて自分と合っていたと感じたのは、

「この仕事、やってやろうじゃないか!」

この仕事は俺にしかできないから任せとけ、とか、ここで一発決めるぜ!なんていう、気合満々な状態にめまいが発症していた、ということです。

 

映画の演出がそれを想定していなかっただろうと思うし、人によってめまいが発症するタイミングはいろいろだと思います。

が、少なくとも私にとっては、ピッタリだったんですねえ。

 

めまいに悩む人、この映画を観て共感が分かち合えたらなあ、と思います。

映像のリアリティに、逆にめまいを発症させてしまったらごめんなさい

 

 

最後に

 

アマゾンプライム会員じゃなかったら、この映画に出合えてないなあ。

プライム会員の料金を払ったら見放題だから、観なきゃ損、という貧乏性な発想でリコメンドを探してたら出合った。

 

とはいえ。

映画そのものではなく演出を評価する、という映画感想文は、関係ない人には申し訳ないのですが、ケビン・コスナーだしリュック・ベッソンだし、めまいを抜きにしても悪くはないですよ。

 

この記事を書いた日の翌日、めまいが発症し、仕事を休んだんです。

タイミングが良い、というのか悪いというのか。