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東芝の粉飾決算はどこにでも起きうると感じた次第:「東芝 粉飾の原点」

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ボスがすすめてくれた本。

 

東芝

東芝 粉飾の原点

 

「これ、すげえぞ」

この本を渡してくれたときの、ボスの最初の言葉でした。

タイトルのとおり、東芝の粉飾決算のことが描かれた本です。

2016年7月に出されてる本で、もう半年が経ってます。東芝の粉飾についてあらたなことを知るというわけではありませんでした。

しかし、これまでニュースで報じられることのなかった、まさに粉飾の原点となったおおもとは何だったのか。

総務の仕事をしているわたしにとっては、身につまされるというか、どこの会社でも起きうる話やぞ、そういう意味で怖いとか非常に残念というか危機感を感じる読後感となりました。

 

 

 

0.免責

 

まず、この記事およびこのブログ全体については、わたし個人の想いや考えに基づいています。わたしが所属する会社、団体の見解ではなく、公式な情報でもありません。
そういう意味で、わたしのことをご存知の方々におかれましては、その点を十分ご理解いただければ幸いです。

 

 

1.取材と内部告発

 

この本は、日経ビジネスの記者たちの取材はもちろんですが、東芝およびその関係者からの投稿をもとに書かれています。また、東芝の幹部たちが発信したメールの文面なども載っているため、非常に生々しい様子がわかります。

以下は、告発を受け付けた日経ビジネスの呼びかけの言葉です。

東芝では経営陣が「チャレンジ」と称し、通常の方法では達成不可能な業務目標を強制することが半ば常態化していました。同様の経験をお持ちかどうか、強制されたときにどのように対応したのか、率直なご意見をお聞かせ下さい。 アンケートは所属組織名も含め、実名でお答え下さい。内容に応じて、日経ビジネスの記者が取材させていただきます。取材源の秘匿は報道の鉄則です。そのため、このアンケートは所属組織のパソコンおよび組織から支給された携帯電話等で回答しないで下さい。(日経ビジネスオンラインより)

 

もともと脆弱だった各事業、ウエスチングハウス買収の失敗、東日本大震災による原子力発電の後退などが利益を出せない環境にありながら、業績は好調と言い続けなければならない、名門企業であり続けなければならない等々のため、利益が出ているように見せかけていたり、「チャレンジ」という言葉で無理な要求を部下にさせ続けたり、といったことが紹介されています。

生の言葉で。

 

 

 

 

2.チャレンジ、ストレッチ

 

「チャレンジ」とは、東芝の粉飾事件の象徴的な言葉で、

3日で120億円

等、実質的には達成不可能な目標達成を要求するときに使われた言葉です。

ストレッチという言葉も使われたようです。

 

 

どうでしょうか。チャレンジとかストレッチという言葉、普通に使ってませんか。使ってますよね。

 

目標によるマネジメント(Management By Objectives)を導入している企業は多いと思いますが、目標設定にあたっては「ストレッチした目標を設定する」ことがセオリーとなってます。

ストレッチした目標(普通よりちょっと背伸び・ストレッチした目標)でなければ社員個人も組織も企業全体も成長しない、という意味合いです。

その流れからいうと、ストレッチは一般的です。

 

チャレンジも「チャレンジ精神」と言いかえれば、称えられてきた概念と言えるでしょう。

その象徴は、サントリーの「やってみなはれ」精神でしょうか。

 

 

私が本を読んで怖くなったのは、チャレンジもストレッチも普通に使う言葉であり、一般的であり、むしろ賞賛される考え方。その延長線が間違った方向に行ったのが東芝だということ。

あるとき、線路のポイントみたいにちょこっと進むべき方向がズレた。ズレたのは少しでも、線路みたいに戻ろうと思っても戻れない状況。

 

しかも、ステークホルダーに対して貢献しよう、というよかれと思っての言動、判断が誤った方向に向かうこともある。

 

 

3.コンプライアンスとガバナンス

 

企業や組織(自治体など様々な団体を全部含む)が間違った方向に行かないために必須なのは、コンプライアンスとガバナンスです。

コンプライアンスは個人、ガバナンス(企業統治)は企業とイメージすればいいでしょう。

 

東芝の場合、ガバナンスがちゃんと機能してればまだよかったかもしれません。

会計監査、社外取締役、第三者委委員会・・・。これらが本来求められるべき機能を発揮していたら避けられていた事態だったかもしれません。

 

一方、コンプライアンスは、従業員ひとりひとりがわきまえるべき、持たなければならない感性でもある。毎年毎年、コンプライアンス研修。しかもコンプライアンスという言葉以外にもコンプライアンスの意味合いを持つ研修、たとえば人権啓発、情報セキュリティなどの研修。

すべての研修を全従業員に受講させるために、全部合わせると数十回も研修をしている総務。

受講者にとっては「なんでいつもいつもこんな意味のない研修を・・・」とぼやきたくなる人もいるでしょうが、やらないと東芝みたいなことになる。

 

そういう意味で、身の引き締まる読後感でした。

東芝を繰り返さないためにも、総務として、管理職として社会に認められる言動をしなければなりません。

 

 

 

 

 

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