甘木鉄道がダイヤ改正。
「あれ、思ってたより、小規模」
1年に300日近くは甘鉄(あまてつ)に乗ってる私が感じたことを、ご紹介します。
1.甘木鉄道のダイヤ改正
甘木鉄道の今春のダイヤ改正は、以下のとおり。

甘木鉄道、2021年3月のダイヤ改正
運行ダイヤ | 現行 | 改正後 |
平日ダイヤ | 1日42往復 | 1日42往復 |
土曜日ダイヤ | 1日36往復 | 休日ダイヤとして
1日34往復 |
日・祝ダイヤ | 1日33往復 |
これ、甘鉄の中では比較的大きな規模の改正です。
土曜日と日祝日ダイヤを同じにして、全体として若干の減便です。
これを大きな減便とみるか、ほぼ変わらないと見るか。
私は、さほど大きいとは感じませんでした。
なぜなら、JR九州と西鉄(西日本鉄道)との比較があったからです。
(1)JR九州
JRもダイヤ改正はするんですが、なんといっても、このレイオフというニュースが大きい。
コロナの影響は大きいです。
(2)西鉄
西鉄のダイヤ改正は、大きい。
というか、ダイヤ改正に加えて運賃値上げもくっつきます。
特急→急行といういわば減便と、運賃値上げをダブルで行なうのは、鉄道会社としては大きなサービス低下です。
この3月のダイヤ改正前にも、2月に一時的な減便を行なっており、西鉄に対するイメージはダウンしてます。
福岡県の鉄道事情はこんな感じですので、甘木鉄道のダイヤ改正は「思ってたより小規模」と感じたのでした。
2.甘鉄が負けてない理由
甘木鉄道が、コロナ禍のダイヤ改正が小規模だったのは、以下の要因だととらえています。
(1)沿線
仕事に行く乗客、つまりは出勤する人が少なくないです。
沿線には物流倉庫など、コロナ禍でも出勤が必要な企業が多いようです。
かく言う私もそうなのですが、現場を持つ業界が多い。
病院もあります。
コロナ禍でテレワーク、リモートワークが推奨されていますが、現場に行かなければならない仕事もあるのです。
「テレワークを強制してでもやってもらわねば」
と国の舵取り役は言ってますが、甘木鉄道沿線は事情が違います。そう簡単ではありません。
しかも、数年前からそういった企業、乗客が増えている印象があります。
(2)高校が多い
沿線に高校が多いと思います。
「多い」と言えるのか、他の地域との比較がわからないので自信がありません。
わかるだけで3つの高校が沿線にあります。
私の乗る便には、制服を着ているのではっきりと高校生とわかる乗客が多いです。
どれくらい多いのか、定量的な情報を持ってないので、定性的な表現にしますと。
「三密を避けたいから、乗りたくない」
と思いたくなる程度、と表現すればわかっていただけるでしょうか。
うちの会社では、コロナ感染予防のためオフピーク通勤を呼びかけています。
それで遅い時間帯に出社する従業員がどっと増えました。
電車通勤者が少ないので会社運営に影響は少ないのですが、「混んだ電車には乗りたくない」従業員が便をずらしたい、そんな感覚なのです。
もしかしたら、乗客が少ない時代の甘鉄しかご存じない方は隔世の感と言ってもいいかも。
(3)安定的な運行
これも、JRや西鉄の比較になるかもしれないのですが。
遅延、運休が少ないです。
単線だとか、運行距離が短い事実を割り引く必要はあると思うんですが、それでも遅延とか運休が少ないのは評価されると思います。
コロナ以前のある年、台風接近のときに地元で生まれ育った従業員としゃべってまして。
「前回運休したのは、橋の事故があった10年前以来じゃないですか?」
この従業員は電車通勤しているわけではないので、事実かどうかはわからなかったようです。
ただ、2017年、2018年と続いた豪雨等でも、Twitterで
「甘鉄が遅延するってことは、相当な異変が起こってるってことだわ」
的なツイートが多く出たことからも、間違いではないと思います。
(4)地道なファンづくり
地味ですけど、沿線のイベントは少なくないです。
コロナ禍で、大人数のイベントは自粛や実施の方法を変更せざるを得なかったものの、盛り上げようとしてます。
甘木鉄道はもちろん、周辺の企業(キリンビール 他)、朝倉市観光協会などが頑張ってます。
応援するファンを募る「甘鉄を育てる会」もあります。
3.まとめ
JR九州や西鉄との単純な比較はできません。
営業距離や乗客数の規模も全然違いますし。
ただ、鉄道という事業の性格を考えたとき、甘鉄がきっちり仕事してるってのは間違いないです。
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