「またお待ちしております!」
店を出て行く客に、店員が投げかける言葉です。よくきかれる言葉です。
でも、私は、この言葉が気になって仕方ありません。
「また」はどこにかかる?
店員は、「また来てくださいね」と言いたいのだろう。
だとすれば、「またのお越しをお待ちしております」じゃないでしょうか。
英語だと、
We are waiting for your coming again.
でしょうか。
でも、「またお待ちしております」の英訳だと、
We are waiting again.
にしかならないような。
「再び、待つ」ですよね。
店員、お店側はいつでも待っているわけなので、「また、待つ」はおかしい。
平たく言えば、「またのお越しをお待ちしております」の下線部を省略して生まれた言葉なのだろうが。
省略の文化
日本語は省略の文化、と聞いたことがあります。
「今日はいい天気ですね」
が省略されて
「今日は天気ですね」
になる。これを省略と言うのは違うかもしれませんが、天気という言葉が、「いい天気」つまり晴れを表す言葉になっています。
天気とは、晴れとか雨とか曇りとか、種類全部を指す言葉のはずでしょうが、「晴れ」の意味も持ってます。
これと同じ理屈かどうかわかりませんが、「免許」と言えば、ほぼ9割以上の割合で、自動車の運転免許証のことを指しますね。
「スタンド」も、ガソリンスタンドの場合がほとんどですね。
省略しても意味が通じるならいいのですが、最初に書いた店員の言葉は、表したい想いが伝わらない(少なくとも私には)ので、こういう言葉は正しく使いたい、と思う今日この頃です。
コメント