「え、今頃?」という声も聞こえてきそうな、ビデオテープ廃棄のご報告です。
1.捨てたビデオテープたち
私のビデオテープ・ビデオデッキとの歴史に少々お付き合いください。
(1)テレビ放送を撮り貯めた
私の最初のビデオデッキは、SONYのベータ。SL-HF3000という、当時、民生用としては最も高額な製品でした。価格は20数万円。
当時、ベータ vs. VHS戦争の結末はまだ出ていなかった頃だと思いますが、SONY信奉者だった私は迷わずベータでした。レンタルビデオ店にもベータはまだ残ってました。
ビデオカセットテープのレンタル店があったことを知らない若者はもちろんですが、映像のレンタルがビデオテープのみだった時代も、ベータのテープとVHSのテープが併存していた時代があったことをご存じの方は多くないと思います。あったんです。
ただ、私はレンタルはほとんどせず、テレビ放送の録画と編集に勤しんでました。
映画(刑事コロンボなど)、テレビ探偵団(というTBSの番組)、コマーシャル、クラシックの演奏などなど。
映画は、NHK教育(現在のEテレ)で日曜日に放送されていたノーカットの放映(「世界なんとか劇場みたいな番組タイトル)がありがたくて、チャップリンの「独裁者」とか、「アパートの鍵貸します」などの名作を鑑賞してました。
(2)コマーシャル映像を撮りためた
その後、VHSのビデオデッキも購入するのですが、ベータでしかやってなかったのが、CMのコレクション。
私は、コマーシャルが好きでした。今では好きなコマーシャル映像が少なくなってしまったので、「好きでした」の過去形になるのが残念ですが。
当時は、コカ・コーラのコマーシャルはかっこよかったです。クールでした。
JR東海のクリスマス・エクスプレスもありましたし、女性下着のコマーシャルにはどきどきしてました(今はしません)。
こうやって撮り貯めたコマーシャル、職場で上映会やったことがあるのですが、感動した女子数名が涙することもありました。あー、あの頃がモテ期だったんかなあ。
そんなこんなあって、ベータ、VHSあわせて300本くらいはビデオテープが貯まりました。
2.ビデオテープの管理、みなさんどうしてました?
DVDディスクやハードディスクへの録画と異なり、ビデオテープは録画したテープの位置がどこかを把握してないといけませんでした。
この写真は、私が、無印良品の文具を使って管理していたページの一部です。
テープの先頭から最後まで、なんの録画がされているかを管理し、テープの全体を把握します。追加で録画する必要が出てきたら空いたところに録画するみたいなことをやってました。
図に書いてみましたけど、ご想像いただけますでしょうか。
上が最初の録画、その後録画で上書きすると、下の方に録画した番組を書き足していく、そんな感じです。
3.なぜ、今までビデオテープを残してた?
現代は、ビデオテープはほとんどなく、DVDやハードディスクです。なんで今まで残していたのか。
次に残したい映像を残していました。
クラシックの演奏、「笑っていいとも」に出演したジョン・ベイレスの即興演奏など、デジタル化したい映像がたくさんありました。
私が持っていたビデオデッキは使えなくなりましたが、変換サービスや、中古のビデオデッキを使うなどしてデジタル化しようと、何度もあきらめながらトライしてきました。
直近では、昨年、Amazonでベータのビデオデッキの販売がありましたから購入したのですが、一向に商品が送られて来ない、という事態が発生。こりゃもうだめだ、とあきらめました。
そのうちテープ自体にカビが生えることもありうるし、もう諦めどころかな、との決心だったけですな。
まさに今日、シャープが鴻海に買収されることが決定しました。シャープやSONYの凋落、日本の電機メーカーの凋落が、私のビデオテープへの期待を断念させたようにも思います。
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