Facebook、エセ科学、スパム。
この3つに共通することを書きます。どういう話か、想像つくのか、お前さん。
1.エセ科学
エセ科学は「疑似科学(ぎじかがく)」とも言われます。ウィキ先生によると、
疑似科学とは、うわべだけの科学、まがいものの科学のことであり、科学的方法に基づくと見せているが実際にはそうではない方法で得られた、あるいは科学的知見だと(間違って)位置付けられてしまった一連の信念群のことである。
—> Wikipediaより
つまりは、「科学的で本当っぽい話だけど、実は正しくない説」と言えばわかりやすいでしょうか。
上記のリンク先にいろいろな疑似科学の事例が紹介されていますが、私がこれまで印象的に感じた事例の一つは「水からの伝言」です。
- 「水からの伝言」では水の結晶の写真に、「水に言葉をかけると、結晶の形がその言葉に影響される」といった主旨の文章がキャプションとして付されている
- 例えば、水に「ありがとう」とか「平和」など良い言葉を話しかけると美しい形の結晶になり、逆に「馬鹿野郎」とか「戦争」と言った悪い言葉を話しかけると汚い形の結晶ができる
—> Wikipediaより
というものです。この説は、多くの科学者らによって批判され、この説を発表した人物も、この説を科学的に証明しているわけではなく「いずれ証明される」などと逃げているらしいです。
この話は、批判され、最終的に発表した人物自身によって否定されました(科学的に証明されたわけではなく、理論的にも破綻している)。私も反論本「水は何にも知らないよ」を読みましたので、話が本物っぽいけど実はおかしな話、ということがよくわかりました。
ちなみに、血液型による分類、占い等なども、疑似科学に含まれます。血液型の違いによって人間の行動や思想、生活スタイルなどが変わるわけではありません。
小さい頃から「*型はこんな性格だ」という非科学的な話を言われ続けることで植え付けられるイメージから、いつの間にか自分自身の考え方や生活スタイルにそういうのが刷り込まれる、という影響はありますが、少なくとも科学的には根拠がありません。統計学を基にした科学ということからすれば、科学的な要素を少なからず含む、と言えなくもないですが。
血液型で、血液型のこういった疑似科学的な要素をわきまえないまま、他人を勝手に、その人の気持ちを思いやらないままに性格診断してしまうのは、ハラスメントになりえます。
2.Facebookの「なんとか診断アプリ」的なもの
いまだに、Facebookに存在し、使っている人も少なくない「***診断」とかいうアプリ、サービス。
- あなたは、戦国武将では「徳川家康タイプです」
- 新聞を発行する
とかさ。その他、たくさんあるぜよ。
でも、わたしゃやらない。だってこわいもん。
というのも、こんなことがあったのだよ。
3.スティック・フレンズでの出来事
私自身の経験で自信をもって言えるのが、「スティック・フレンズ診断」。
もう3年も前になりますが、こんな記事を書いてました。
FBアプリ スティック・フレンズ診断
診断結果が、Facebookの友達に通知されたり、自分の知らない間に友達のウォールで自分のことがタグ付けみたいになってたりするわけです。
よかれと思っての楽しむアプリだったはずですが、提供元のAGFさんもきっと予想を超えた悪い影響を出してしまったことを反省することになったはずです。
その前後にリリースされている「なんとか診断」とか、Facebookアプリの多くが、個人情報を抜き取ろうとしたり、そこまでの意図はないにしても利用者(もしくは利用者本人の友達)に迷惑がかかるものです。
4.SNS、疑似科学、スパムが結びつくと
無防備なFacebookのアプリは、その悪い側面がある可能性を知らないまま善意で使っているユーザーを通じて他人を不快な思いにさせます。
困ったFacebookアプリの存在はわかっているし、セクハラが悪いことだとわかっている人たちでも、これらのファクターが複合的に作用して、いつの間にか誰かを傷つけていることがあります。迷惑に感じている人がいます。
SNSをスマートに使いこなしていると思っている方々も、もしこういった事情をご存じなかったとしたら、さっそくわが身を振り返ってみてくださいね。
蛇足ですが、以上の記事の中で私が最も怖いのは、「水からの伝言」がかつて一部の学校によって道徳教育の題材として使われたことがある、ということです。
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