安全保障関連法案を科学してみる

安全保障関連法案で日本が揺れています。私も関心が強いです。
でも、わかりにくいのも正直なところ。
で、私なりに、科学で安保法案を理解してみました。

1.「戦争する」なんて書いてない説

 

この記事を書こうと思ったきっかけが「安保関連法案には戦争に行くなんてことは書いてない。野党や騒ぎ立てる国民はちゃんと勉強しなさい」というハナシ。

法案全部に目を通したわけじゃないから自信がないけど、書いてたらそりゃ一発アウト。でも、国民は、戦争と書いていないまでも、将来戦争になるんじゃないか、と不安になってる。

だからこそ、安保関連法案に反対の声を上げているんじゃないのでしょうか。
私もそうです。心配です。声を上げているほどのことはないですが。

 

※ちなみに下線部分のような発言をする人たちは、日本が戦争に巻き込まれてもいいと思っているのでしょうか。徴兵制がしかれてもいい、自衛隊が戦争してもいい、と思っているのでしょうか。

 

 

 

2.科学してみる

 

「将来戦争になるんじゃないか」「徴兵制度ができるんじゃないか」という国民の不安を、科学で理解してみようと思います。
文系の人、帰っちゃだめよ。「科学」という言葉だけでアレルギーが出る人にもわかりやすく説明します。大丈夫です、私も理系を途中で挫折した人間です。そんな人間が書くのだから、わかりやすいです、たぶん、ハイ。

 

(1)静止摩擦力、動摩擦力

 

静止摩擦力、動摩擦力って覚えてますか。
覚えてなくてもいいです。ここで説明します。

たとえば、テニスコートを整地するときに使うトンボ。コートにブラシをかける、あれです。
あれをコートの上に置いて引っ張るとき。トンボが動き出すまでは力がいるけど、動き出したらあまり引っ張るという力をかけずに済みますよね。
これは、動き出すまでの摩擦力は高い、動き出したら摩擦力が低い、ということになります。
動き出すまでの摩擦力を静止摩擦力、動き出した後の摩擦力を動摩擦力と言うわけです。

 

同じ表面と物体(この場合、テニスコートの表面とトンボ)では、静止摩擦力>動摩擦力です。

つまり、動き出すまでは力がいるけど、動き出したらあまり力はいらない、ということになります。

安保関連法案にあてはめてみると、集団的自衛権や政府の解釈によって、これまでできなかったことができるようになる、というのは、トンボが動き始める瞬間じゃないのか、と思うわけです。となると、一度動き始めたら最後。軽い力で動くわけなので、どんどん解釈が拡大し、できなかったことができるようになる。

国民の不安のいち側面はこういうことじゃないのでしょうか。

 

(2)数学的帰納法

 

数学でアレルギーが出そうな人は逃げていくかもしれませんが、これもわかりやすいように説明しますから、逃げないで、お願い。

「数学的帰納法」とは、

A.数字が1の場合、成り立つことを示す。
B.任意の自然数 k に対して、P(k) ⇒ P(k + 1) が成り立つ事を示す。
C.すると、全てにおいて成り立つ。

という話です。

 

たとえば、1+2+3+・・・・・nを計算する際、全部を単純に足せばもちろん答えは出るのですが、これには公式があって、n×(n+1)÷2と計算すればたちどころに答えがわかります。nがどんなに大きな数字でも、です。
たとえば、1から10までの数字を足すと答えは10×11÷2=55 です。
でも、この公式を証明するのに、もちろんすべての自然数(整数)を確かめるにはいきません。

じゃあ、どうやって証明するか、というと、

 

  1. nが1の時、成り立つ
  2. nがkの時に成り立つとしてnがk+1でも成り立つ
  3. すると、nがどんな数字でも成り立つ

 

というやり方をとることになります。これが数学的帰納法です。

これを安保関連法案にあてはめると、今の法律より少しでも広げた解釈をすると、その解釈はどんどん広がっていき、収拾がつかなくなる、つまりは戦争になってしまう、ということです。

 

 

 

3.蟻の一穴

 

動摩擦係数も数学的帰納法も、要は、今より少しでも進むと、ブレーキがきかなくなり、どんどん進んでいく、広がっていくということです。

この状態を、「蟻の一穴」と表現してもいいでしょう。

 

どんなに堅固に築いた堤でも、蟻が掘って開けた小さな穴が原因となって崩落することがある、ということを表す語。

weblio辞書より

 

 

この話は、「集団的自衛権が違憲か否か」「違憲ならば憲法を改正すればいい」という話でもありません。どちらも、戦争に突き進んでいくのは同じです。

安倍政権に今のうちにブレーキをかけられるのは “良識の府” 参議院だけでしょうが、次の選挙でしっかり国民の声を反映させることも必要。